「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由~人間関係のカギは、自己肯定感にあった~ (小学館クリエイティブ単行本)
著者:加藤 隆行 224ページ 小学館
会社に行きたくないと思っているあなたでも無敵になれる
こんな風に思っていたら
- 他人の評価を気にしすぎて自分を出せない
- 職場でのストレスが酷い
- 気の合わない上司や指示待ち部下にイライラ
この本を読むと、毎日モヤモヤしていて、よく分からなかった自分の気持ちが、手に取るようによく分かるようになるので、この感情は、こういうことだったのかと理解できるようになります。
そして、その感情の対処法が分かります。
なぜ他人を責めてしまうのか、なぜ自分を否定してしまうのか
どうすれば、そういった感情から解放されるのか。
オレって全然ダメだよなとか、私のことをどうして分かってくれないのとか、本書では、そういった悩みを解決してくれる内容になっています。
会社行きたくないと泣きぬれて無敵に
著者は、ある時、会社に行きたくないと泣きぬれていたそうです。
会社に行きたくなくて、20年の会社員生活の間に3回休職し、弱い自分を何とかしたくて、ビジネス書や自己啓発書を読んだそうです。
でも、一時的にはよくなっても、また元に戻ってしまう。
がんばってもがんばっても状況が変わっていかない。
あー分かる分かるって、同じような感じの人、結構たくさんいるのではないかと思います。
あることに気付いた
自分の足りないところを改善する日々を送っていた著者は、あることに気がついて変わったそうです。
気がつけば職場で無敵になっていたと。
カウンセリングされる側だったのがする側になり、やがて会社を卒業。
その世界を変えてくれた、あることとは、自己肯定感だったのです。
著者がカウンセリングで扱うのは人間関係の悩みで、ほぼ全ての悩みは、自己肯定感の不足から生まれているといっています。
ですから、本書では自己肯定感の大切さと育み方を主に解説しています。
職場でのストレスの原因は、圧倒的に人間関係がトップ
一生懸命にやっているのに、分かってもらえないとか、部下が指示待ち状態でイライラしたり、同僚に嫉妬、意見の合わない上司。
不安、焦り、不満、怒りで、毎日振り回され、そんな気持ちにフタをしてしまいます。
そんな中でも、楽しくそういった感情とは無縁とまではいかないですけど、意気揚々としている人たちもいます。
その違いは何なのか?
人間関係のカギ
根拠なく自信を持ち、自らを肯定しているということ。
自己肯定感にあったのです。
自己肯定感とは、自分のありまを肯定している感覚のことです。
今の自分で良い、ありのままの自分で良いと感じられる状態のこと。
こうやって聞くと、今の自分でいいはずがないと思ってしまう人もいませんか?
ちなみに私は思ってしまいました。
ありのままでいいはずがないでしょと。
でもこの考えは、自分自身を否定してしまっている行為だと、本書では解説されています。
それに、自己肯定感は低くないと思っている人にこそ、伝えたいとも書かれています。
自分を肯定する方法は2つ
人が自分を肯定する方法には、大きく分けて2つあると書かれています。
- 無条件の肯定
- 条件による肯定(数字に強い、企画書作成がうまい、仕事が早いなど)
大抵、さまざまな条件によって、人は自分を肯定していますが、条件による工程は無条件の肯定の上に成り立っているといいます。
無条件の肯定が、心の土台になっているのです。
ですから、自分をありのまま肯定している場合は、土台が正常に保たれていますが、この土台が傾いていると、条件をいくら積み上げても、不安定な土台なのでガラガラと崩れ落ちていってしまうということです。
自分を肯定するために、条件を積み上げる事は大事なことですが、まずは土台がしっかりしているかを確認することが大事です。
土台(無条件の肯定)が傾いているのは、なぜ?
自己否定を心の中でしているからだと著者はいいます。
私はダメだとか、劣っているとか、そんなふうに思っている中で、条件を積み上げても積み上げても、自分を肯定するなんてことは難しいのです。
人と比較して、まだまだ自分はダメだとか、もっと頑張らないといけないと思っていることも、今の自分への自己否定です。
ココロの土台の傾き=自己否定の強さ
自分を否定ばかりしていると…。
周囲の人たちからも、同じように否定や批判されたりしているような、気持ちになるといいます。
そして、いつも自分が責められている被害者で、他人や社会は自分を脅かす敵という意識へと変わっていくのです。
人は、2種類の行動とるようになる。
- 他人に反抗し怒りで訴える
- 自分自身に絶望し悲観的になっていく
そういったことを人は性格と言ったりしますが、それはただの「否定グセ」なだけだといっています。
自己否定をしている人が必ずしも、反抗や、悲観をしている嫌な人とは限らず、本当は優しくていい人でありたいと言う思いも、同時に持っているのです。
ですから、こんな反抗や悲観をしていてはダメだと、さらに自分を自己否定してしまう悪循環になっていったりするといいます。
心当たりがある人も、いるのではないでしょうか。
反抗タイプ、悲観タイプの2種類のチェックリストもあるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
これらの特徴が少しでもあれば、自分の自己肯定感が低くなっているかも?と思ってくださいと書かれています。
それは自分だけではなく、職場にもそういった人が思い当たるかもしれませんね。
自己肯定感が低くなった人の行動原理を理解していれば、より良い人間関係を構築していくこともできるようになります。
自分も他人も肯定するのが唯一の道
自分自身との人間関係も良くしながら、他人との関係も良くすることだけが、健全なメンタルになる方法だと解説しています。
否定も肯定も、ただの思い込み
本書を読めば、自分は○○だと決めつけていることは、単なる思い込みでしかないということがよく分かります。
ですから、自己否定を手放して、肯定してあげればいいのです。
メンタルが健全になるかどうかは、そのことを、ただ知っているか知らないか、気づくか気づかないかの違いだけなのです。
クセの上書き
あなたは、自己否定グセがあるだけなので、そのクセを上書きしましょう。
今までの辛い悩みは、ただのクセだと分かると気が楽になりませんか?
否定グセをやめて、肯定グセに変える。
あなたのクセをなおして、みえる世界を変えてみませんか?
あなた自身の思い込みが作り上げた世界を変えれば、
心が楽になり、仕事も人生もスムーズに行くようになると思います。
その方法が書かれているのが本書です↓