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よく考えないと、ただグロイだけの映画「プラットフォーム」考察、感想


プラットフォーム(字幕版)

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映画プラットフォームのシステム

 

プラットフォームは、出入り口のない各部屋に、2人の人間が入れられています。

あるのは蛇口とトイレ、ベッドが2つだけ。

 

そして天井と床の真ん中には、四角の穴が開いていて、監獄みたいな部屋になっています。

監獄みたいというのは、その部屋にいるのは囚人だけではなく、望んで入ってくる人もいるからですね。

 

そんな部屋が、何階層あるのか分からないくらい、縦にずっと続いています。

そして、一番上の階層から順番に、その穴に合わせたサイズの、食事が乗ったテーブル(床石)が下りてくるシステムになっているのです。(そのテーブルがどうやって動いているのかは不明)

 

ですから、上の階層にいる人が、大量に食べてしまうと、下の階層の人には、食事が残らないってことになります。

下の階層は、食べ物がないので、それはそれは悲惨な状況になるってことですね。

 

しかも残っている食べ物は上の階層の人の食べ残しです。

飲食店で誰かが食べ残したものを、食事として出されると思えば、分かりやすいですね。

 

でも、食べ残しが残っているのは、まだましで、それよりも問題は、食べる物がない状態です。

みんなが適量を食べれば、下の階層にいる人たちの状況は変わるのですが、問題はどうやってそれを解決するのかってことです。

 

下の階層の唯一の救い?は、1か月で部屋の階層が、ランダムで変わるってことですね。(上の階層にいる人にとっては、救いではありませんが…)

 

ただ観ただけでは、意味が分からないプラットフォーム

最初から最後まで、なんのことか分からんって印象を持つ映画です。(あくまでも私の場合)

観終わってから、よくよく考えて、こんなことが言いたかったんじゃ?みたいな自分なりの答えが出るって感じですね。

 

観ている段階では、グロイな…とか、どうすれば、全員に食事が行き渡るようにできるんだろう…とか、どうやって解決するんだろうとか…、そもそもこの建物はなに!?くらいにしか思わないですね。

映画を最後まで観たら、解決策が分かるんだろうなって期待しながら観たのですが、結局は解決しませんでした。

 

ですから、ただ観ただけでは、意味分からんってなるんです。

一体なんだったんだ…って、考えさせられる映画ですね。

 

よく分からない内容もあったりするのですが、考えさせられる内容が散りばめられているので、それを踏まえて自分で考え、自分なりの答えを出すしかないって感じです。

 

プラットフォーム考察、といいつつの感想

 

プラットフォームでは、食うことがすべて。

 

下の者は、生きるも死ぬも、上にいる人間次第

分かっていること

上にいる人たちの気分次第で、下の階層にいる者の生死が決まる。

この点は、非常にシンプルで、分かりやすいです。

 

ですから、どうやって一番下の階層まで食事を届け、悲惨な状況を解決できるのかってことを、ゴレンという男が挑戦します。

ずっと続いている部屋にある縦穴を通して、上と下にいる者と会話をすることはできるのですが…。

 

上の階層にいるものは、自分が優位に立っているので、下の階層の者を見下し言葉を聞きません。

同じく下の階層の者も、上の階層の者の言葉を聞きません。(脅しでもしない限り)

 

ようは、ほとんどの人達が、助け合おうとするような感じではなく、現状に対応するだけで自分勝手なんです。

そこにいる期間が長ければ長い者ほど。

 

なぜそうなるのか?

定期的に自分のいる立場(階層)が逆転するからです。

ですから、今贅沢できるうちに贅沢するみたいな感じなんですよね。

 

例え自分が下の階層の者に食べ物を残したとしても、次自分が下の階層になったときに、上の者が残してくれるとは限らない。

それなら、自分の欲望の赴くまま、食べた方が得だと考えるのは必然ですよね。

 

それに、階層が固定されているなら、必ず食事をとれる人間にとっては、そこまでがっつく必要がなくなります。

次にどの階層にとばされるか分からないなら、しっかり食べておきたくなりますからね。

 

そんな問題を唯一解決できるのは、一番上で食事を作り出している者だけになります。

ですからようは、一番上にいる者が、1つのテーブルに、食事をすべてのせてしまっていることが問題なので、始めから分けとけば済む話なんですよね。

 

では、なぜそれをしないのか?

 

自然に生まれる連帯感を狙っている

管理局の目的は、塔の中の人間の連帯です。

そのうち自然と連帯するのではないかと思っているんです。

 

過酷な現状を知った上で、食べ物を分かち合うことができるような、連帯感が生まれるはずと。

ですから、1つのテーブルに、すべて盛り付けているんだと思います。

 

ですが料理を作っている人たちは、そんな目的は多分知っているかもですけど、実際の現状を知らないんですね。

料理を作ってテーブルに盛り付けるのことが仕事で、きっと下の階層で何が起きているのか、本当の意味で理解していないんです。

 

管理局で25年勤めた女性も、自ら望んで牢獄に入りますが、現状を目の当たりにし結局絶望しています。

何も分かっていなかったと。

 

管理者は、外の問題を解決したいがために作った?

その牢獄は、VSC(垂直自主管理センター)と呼ばれています。(別名で牢獄や穴)

そのVSCを管理している者は、中がどんな状況なのかを分かっている感じです。

 

分かった上で、いずれどこかの時点で、その問題を中にいる者が、解決するんじゃないだろうかと考えているみたいです。

VSCなら、自然に生まれる連帯感が期待できるかもと。

 

わざと外の世界(社会)に似た環境を、穴というシステムをつくって、再現しているんですね。

この問題を解決できるなら、外の富を得ている者の考え方や、そうではないものの過酷さ、そんな社会のシステムを解決できるのではないかと。

 

ですから、この牢獄は、外の現実を分かりやすく表現しているんだと思います。

でもこの牢獄で、解決なんてしませんし、自然にそんなものが生まれるなんてことはありません。

 

1か月ごとに、入居者の階層を入れ替えるのは、その牢獄の現状をみんなに分からせるためか、外の世界でも人生では浮き沈みがあって、変動しているということを牢獄で再現しているのかってところだと思います。

そして、その置かれている状況が分かった上で、どういった行動をとるのかを実験している感じ?なのかと。

 

そうでないと、牢獄を縦につくって、食事を一つのテーブルに盛り付け、順番に降ろしていく必要はないですからね。

 

何かを変えるには行動しないと何も変わらない

管理者は分かっていて、そういうシステムを作っているので、管理者に訴えても意味はありませんが、料理を作っている者なら、話しを聞いてくれるかもしれません。

ですから、主人公のゴレンは、一番上にいて食事を作っている、働いている人間が、牢獄の現状を知らないのが問題だと気付くんですよね。

 

それで上を目指すために、6階層から食卓にのって、食事を配りながら降りていくんです。

一番上の者に、「伝言」を届けるために。

 

下に降りながらも、食事(富)の分配をいくら訴えたところで、耳を貸すものは、ほとんどいないので、降りていく過程で、たくさんの犠牲者を出さざる負えなかったり、各階層で悲惨な現状を見ながらも、目的を達成するために強い意志をもって行動していきます。

それだけ、社会システムを変えるのは難しいということが、いいたいのだと思います。

 

話して説得を試みても、罰というもので強制しなければ、人は言う事を聞かないし、何もしなければ何かが自然と変わることはないということです。

そうやって行動しても、そう簡単には変えられないことを示唆していますね。

 

自分も傷つくくらいの覚悟がないと、何も変わらないということも含めて。

 

プラットフォームの不思議

 

不思議1

食事の乗ったテーブルが、目の前にある時しか、食事ができない点。

 

あとで食べようと、食べ物をとって置くことはできません。

そんなことをすると、部屋の温度が焼け死ぬまで上昇するか、凍死するまで下がるかのどちらかになります。

 

とっておかれると、余計に下の者に食事がいかなくなるというはありますが、その行動をどうやって知るのかってことです。

監視しているような感じもないのですが、食事を隠しておくことができないのです。

 

不思議2

部屋に冷暖房装置がないのに、どうやって温度を下げたり上げたりできるのか分からない。

 

しかも、人が焼かれたり凍えるくらいの温度調整ができます。

上と下の階層は穴で繋がっているので、影響がないのか気になるところです。

 

不思議3

1か月たつと、眠らされて階層移動されている。

 

一晩で、どうやって人を階層移動させているのか分かりません。

しかも部屋もキレイに掃除されています。

 

不思議4

食事の乗ったテーブルをどうやって動かしているのか不明。

 

テーブルには上下させられるものは、何もついていませんし、完全に宙に浮いているような状態です。

謎過ぎます。

 

不思議5

VSC自体が、神がかった力が働いているのは確かなので、もしかすると管理者とは…。

 

なんて考えもよぎるのですが、管理者は世界を改善できていないんですよね。

外の世界と同じようなシステムを再現はできていても、VSCに入れられている人間が、連帯できるようなシステムを確立できていないからです。

 

ですから、管理者は、世界を動かしている人間なのかもしれません。

でも、VSC自体を作れるとは思えませんので、不思議なんです。

 

不思議6

VSCで半年間過ごすと、認定書がもらえると主人公が言っていますが、その認定書が何なのか謎ですね。

 

ネタバレ:VSC垂直自主管理センターは何階層あるのか

 

333階層+1階層です。

といっても0階層もあるので、全部で335階層ですね。

 

主人公のゴレンは、テーブルの移動や止まっている時間を計算して、250階層くらいと思っていました。

でも実際降りてみると、333階層+1階層だったんです。

 

84階層分も間違っているのですが、なぜそんなに予想がずれたのかといいますと、生きている人がいない階層には、テーブルが止まらないからですね。

 

それが分からなかったため、大きな誤差が生じてしまったんです。

かなりの誤差がありますが、それだけ下の階層で、生きている人が少なかったということが分かりますね。

 

食卓に乗って下に降りていく不思議な女は、最下層までなぜいかないのか

 

VSCには、ミハルという不思議な行動をとる女性がいます。

危険も顧みず、食卓にのって下に降りていくんです。

 

ミハルには子供がいて、その子を探していると言われていますが、管理局でそのミハルを面接した人は、ミハルには子供はいないと言っています。

架空の息子を探すイカれた殺し屋だと。

 

VSC内では、生きるために食べることが目的になります。

それ以外は、何にもすることがありません。

 

ですから、たとえ上の階層で食べる物があっても、なんの目的もない状態に嫌気がさして、バカな行動をするなんてことがあるんです。

ですから、その不思議女(ミハル)は、自分に子供がいて、その子を探しているという目的を自分で作ったのかもしれません。

 

生きるために。

ただ食べているだけでは、人は生きられないということを表現しているのかもしれませんね。

 

そうでないと、なぜ毎回、最下層まで降りられていないのかが不思議です。(何度も下りてきているので)

最下層まで降りて、子供がいないとなってしまったら、目的を失うから、途中でわざと降りていると考えることも出来ます。

 

なんにせよ行動が、謎ですけどね。

 

まとめ

 

人によって、いろんな楽しみ方が出来ると思います。

素直にホラーとしても観れますし、牢獄で起きていること一つ一つが、現実で起きている出来事を物語っていたりと、何かしら意味付けできてしまいますし、宗教的な意味合いもあるみたいですし、受け取り方次第で大きく変わり過ぎる映画ですね。

 

主人公の好物、エスカルゴ一つとっても、主人公の手元に手付かずで届いたことも、社会でたまに起きる奇跡やチャンスをあらわしているようにも見えますし、管理局で働いていた女性の言動と行動も、面白いくらいに考えが広がります。

そういったことを楽しめる映画になっています。

 

映画で受け取るメッセージの答えが無数にでてくるので、伝言を受け取ったのは、視聴者かもしれないですね。

 

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