著者:ダン・ケネディ、ショーン・バック 251ページ ダイレクト出版
一生お客に困らない常連システムの作り方
こんな風に思っていたら
- 常に新規顧客を追い求める不安定な状況から抜け出したい
- 広告のコストばかりがかさんで集客することに疲れた
- 顧客の減少をくいとめて維持するためには、何をすればいいのか分からない
この本は、全米No.1の億万長者メーカー、ダン・ケネディの、新規客を優良顧客に育てあげるシステム構築術を学べます。
大半の経営者がやりがちな過ちを犯すことなく、富を得る方法を紹介しているのですが、その内容は、顧客を維持するためのあらゆる方法を教えてくれます。
この本を選んだあなたは、世間一般の人よりも聡明だと著者はいいます。
その証拠に大半の経営者がスルーするテーマの本書を選んでいると。
新規顧客の獲得も大事ですが、一度買ってくれた既存の顧客はないがしろにしがちです。
一度買ってくれれば、また買ってくれるだろうと思っているのかもしれませんし、もう当分、購入することはないと思ってしまうのかもしれませんね。
ですが、本書を読むと、そうも言ってられなくなると思います。
愚かな経営者がやりがちな過ち
ポイント
- 顧客維持のための投資を渋る。
- 今にも失いそうな顧客の存在を知らせる警報システムがない。
- 失った顧客を取り戻すシステムがない。
- 顧客を増やすシステムがない。
新たな顧客を追いかけて、イベントや割引キャンペーンなど莫大な資金を投じますが、すでに関係を結び、取引を行なっている顧客に対しては、顧客の維持や新たに紹介してもらうための投資を、していない企業がたいはんです。
せっかくの新規獲得に投資した資金で関係性を持った顧客に、アプローチしないのは、その獲得に使った資金を無駄にするようなものなのです。
しかも、可もなく不可もない方法で、新たな顧客を漠然と追いかけることに極力時間を費やしている状況は、現状を悪くしていくだけになってしまいます。
不安定な収益に別れを告げる方法
顧客の価値を維持し、高め、顧客を増やすことで、あなたのビジネス全体をさらにかけがえのない、持続可能なものとし、不安定な収益を非常に確実性の高い収益に変える。
非常に確実性の高い収益を上げる事は、極めて重大な目標だ。
不安定な収益を解決する最良の方法の1つは、紹介を介して顧客を維持し、増やしていけるよう、システムを改善し、体系化していくことです。
あなたが本書で手に入れられるもの
- あなたの財産はかなり潤沢になり、顧客維持と紹介が財政面でいかに重要かをよりよく理解している。
- あなたのビジネスにおいて、最大限の顧客を維持し、紹介を得るためのシステム構築に必要なすべての要素を手にしている。
- あなたはやる気満々で、こうしたシステムを立ち上げ、実行に移すことを固く心に誓っている。
この3つの中で最も大事なのは2つ目の「システム」です。
すべての富は、システムの産物だということです。
最大限の顧客を維持し、紹介を得るためのシステム構築ができるようになるのが、「一生お客に困らない常連システムの作り方」です。
顧客をつなぎとめておければ成功し、失えば失敗する単純な話
自分が契約したすべての顧客をつなぎとめておくことができれば、ビジネスは急速に成長し、より安定して多くの利益を上げられます。
ですが、顧客を100%維持することはできませんよね。
どんなに良いサービスを提供していたとしても、顧客を維持できるなんて事はありえません。
だからといって、何もしないのは、ずっと新規顧客を追い求める大変な道のりを歩くことになります。
ですから、顧客の減少には注意を払うべきなんです。
顧客の維持なんて無理なんだから、新規を追い求めるのは当然と考えてしまいますが、本書で学ぶコストの面を知ると、きっとそうも言ってられなくなります。
顧客維持の知るべきお金の計算
あなたが理解し管理する必要がある、すべてのお金の計算の中でも、顧客維持に関するお金の計算をおいて、重要なことは他にないといいます。
既存顧客の維持に投資をしないのは、新たな顧客獲得にかかるコストを知らないからです。
そして漸減コストをなくしていくことへの投資は、あらゆる点で、新規顧客獲得への投資と同様に有益であり、将来の利益にもつながります。
それを計算して知っておかなければ、失う資金は目もあてられなくなることが分かります。
28ページ~
小さな数字に秘められた大きな影響力について
増益をもたらすのは往々にして、小さなことの組み合わせや積み重ねになっています。
もうすでに仕事をしたことがある相手に、サービスを利用してもらったり、さらなる製品を購入してもらう方が、あなたのビジネス相手を探さなければならない場合に比べて、はるかに簡単だということは分かると思います。
ですから、大事なのは、顧客が離れないようにすることです。
ポイント
新規顧客獲得は、ビジネスを成長させていく上で、最も高くつくやり方の1つです。
一旦獲得したお客さんを、失うに任せておくわけにはもったいないのです。
独自の強み
あなたはおそらく価格競争で、低価格の指導者になり、価格優位で生き延びるのは難しいと思います。
また、多種多様な品々を取り揃えることで対抗することも難しいかと思うのです。
ですから自分の強みを、早急に探さなければいけません。
では、どうすればいいのかという話なのですが、
本書では、最上の顧客サービスを独自の強みにすることもオススメしています。
USニューズ&ワールド・レポートの研究では、離脱する顧客の中で、顧客に対するサービスの問題が原因で、他の企業にいってしまう顧客が82%もいることが分かっています。
お客さんが他に行かないだけの、独自の製品やサービスを提供している企業は、ほぼないと言っていいと思います。
ですから、あなたとビジネスをしようと思わせるだけの理由を、お客さんに与えなければいけません。
顧客を幸せにする顧客サービス
あなたにもそれができる分野として、顧客サービスがあるのです。
努力とつぎ込んだ資金に対して最大の見返りが得られる、それが顧客を幸せにする顧客サービスです。
単に満足してもらうだけではなく、お客さんが離れられなくなるほどの十分な満足を提供するのです。
これのいい点は、顧客を幸せにする顧客サービスを提供する際に、あなたやチームにも大きな誇りが生まれることです。
そして顧客も大喜びする。
ではその顧客サービスを改善するために何ができるのか。
顧客サービスを改善
すべてのビジネスにおいて、75%以上が、新たに採用した従業員に、一切顧客サービスの研修を行わないまま、仕事につかせているそうです。
顧客サービスを改善するためにできる事は何かと言う質問に対する答えは、「顧客に対するサービスを、1つとして当たり前だと思うな」ということをいっています。
一度顧客サービスについて学んだからといって、それがすぐに身に付くわけではないので、繰り返し学び続けないといけません。
キース・リー
繰り返しは、すべての学びの母であり、持続的な強化は、永続する行動変化の父である。
出来る限りの紹介を得て顧客を維持しておきたいなら、すべての従業員が受ける最初の研修は顧客サービスの研修でなければいけないということです。
自分の要求が優先になっていませんか?
あなたは、すべての顧客と見込み客のために、誠心誠意役に立つつもりでいなければいけませんよね。
顧客にとって1番有利になるように精一杯手をかさなければいけません。
あまりにも多くの経営者が、顧客や見込み客の要求を差し置いて、自分の要求を叶えようとしています。
顧客が思っているのは、どうか私を大事な存在だと思わせてくださいということです。
あなたのビジネスのための、大事な資金源だと思わせてくださいと言っているわけではありません。
まとめ
新規顧客ばかりに目がいき、既存顧客の維持に投資をしぶる企業がたいはんです。
新規や既存顧客にかかるコストを計算できていないことが原因だと思いますが、本書を読めば、あなたの失われるはずだった資金と売上を守ってくれることになると思います。
常に新規顧客を追い求めないといけないような、不安定な状況からあなたを抜け出させてくれるのが、一生お客に困らない常連システムの作り方です。
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追記
顧客は勧誘と誘惑に常に囲まれ、翻弄されています。
ですから顧客の維持は、これまで以上に難しくなっています。
同じような仕事をしている企業は山のようにありますので、ボヤボヤしている時間はありません。
ですが、顧客維持への投資をしぶる競合他者は、あなたにとって救いとなるはずです。
既存顧客の維持の重要性に、気付いていないのですから。
あなたが先に行動を起こして優位に立ちたいなら、「一生お客に困らない常連システムの作り方」オススメです。