著者:ダニエル・プリーストリー 252ページ ダイレクト出版
一生お客に困らない、超売り手市場を作る7つの原則
こんな風に思っていたら
- 顧客の集め方がわからない
- 商品の売り込みに駆けずり回って、ほとほと疲れている
- お客さんから来てくれるようなアイデアがほしい
顧客を集めるのは、大変ですよね。
そのために、自分がいいと思える商品をつくって解決しようとします。
これなら売れるだろうと。
でもなぜか、お客さんは買ってくれません。
そのワケは、7つの原則を元に売り手市場をつくっていないからです。
顧客のおしりを追いかけない
不思議だと思いませんか?
世の中には顧客を追わない人々がいます。
それは顧客の方から彼らのもとへとやって来るからです。
なぜ特定の商品やサービスに人が惹きつけられるのか。
このような売り手市場になるためにはどうすればいいのか。
その疑問を解消して、あなたの売り手市場を作り出すアドバイスをしているのが本書になります。
- 苦戦する競合相手を尻目に、自分だけの市場を創造する。
- いちどに1人ずつではなく、3ヶ月分のクライアントをまとめて獲得する。
- たゆまず革新を続けるキャンペーン主導型企業を構築する。
- 業界内での知名度を高め、選りすぐりの上質な買い手を集められる。
- プレミアム価格を設定でき収益が伸びる。
- キャンペーンを活用することで、クライアント獲得が容易になり、人生を満喫しながらビジネスを経営できるようになる。
- あなたの戦略を実行し売り手市場へと導く、少数精鋭のチームを形成する。
あの手この手のセールスをしたりして、やっと買ってもらえるような状態と、顧客の方から売ってくれとやってくる状態、その違いを生み出すものは何なのか。
その違いを本書「市場独占マーケティング」で学び、あなたの元に、わたしに売ってくれ!とお客さんがやってくる市場をつくれたら、もう売り込みに駆けずり回らなくてすむようになりますね。
1日で3ヶ月分の顧客を集める売り手市場を作ってみませんか?
売り手市場の秘訣
売り手市場になれば、稼ぎが増え、人生の楽しみが増し、チャンスもたくさん巡ってくるようになります。
チャンスを追い回す必要がなくなるのです。
その秘訣は、
あなたの仕事は、全員を喜ばせることではありません。
あなたなしでは生きられない人を見つけることです。
だとすれば、それは誰か?何を求めているのか?どこにいるのか?本書で探っていくことになります。
経済の基本的な原則
学校で習った、需要と供給を覚えていますでしょうか。
本書で目指す売り手市場を作るとは、売り手よりも買い手の方が多くなることをいっています。
現状苦戦しているのは、買い手よりも売り手が多くなっているからです。
ですから価格競争になっているのです。
買い手の数が売り手の数を上回る時、最終的に価格を決定づけるのは、需要と供給のバランスになる。
顧客の方から売ってくれとやってくるのは、売り手が自分の市場を築いているからだということです。
そして消費者は利益を嫌うといいます。
売り手の利益が許容されるのは、需要が供給を上回る時だけです。
消費者が心配するのはあなたの利益率ではなく自分の家計。
だからこそ、売り手市場にならない限り利益は上がらないのです。
人はつい、この基本(需要と供給)を忘れてしまって、マーケティングプランやリード獲得手段、マネージメント手法やチーム構築に走ってしまいます。
売り手市場になるという事は、心底欲しいのに手に入らない人を作り出す過程に他なりません。
そのために、買い逃す人が出てくることを恐れてはいけないのです。
買い逃した顧客は商品への関心をすっかり失わせない程度にがっかりさせ、一方で購入した顧客には高い価値を提供することが大事だと言います。
あなたがこの絶妙なバランスを保ち、売り手市場を維持できれば、利益は確実に上がることになります。
市場の一段深いレベルに、経済や業界から離れ、自分だけの市場を作る。
そこでなら、売り手市場を作り出すのも思いのままとなります。
市場が供給過剰でも、そこから独立した存在なら、売り手市場を生み出せると言うことです。
ではその独自の市場作りをするにはどうすれば良いか。
それは熱心なファンを集めることです。
自分のビジネスを業界や市場、巷のトレンドとの関係性で考えている限り、他社との価格競争から逃れられません。
価格競争にあけくれている一般の市場から、独自の市場へと変えるのです。
一般的な市場に合わせるのではなく、自分の市場を見つけることによって、ライバル企業が提供する割引商品や戦略には見向きもしなくなる顧客が集まります。
あなたからでなければ見向きもしなくなると言うことです。
売り手市場を作るには
小さなコミュニティーの中で名が通ればいいと著者はいいます。
著者も少数の人々の間、具体的には数千人の間だけ有名になり、素晴らしいビジネスや人生を手に入れています。
そのためには大人数をターゲットにする必要はないのです。
有名になるために、絶対に必要なもの。
その欠かせない材料とは
- 一貫性と反復性のあるメッセージ
- コンテンツ
- 幅広い品揃え
- これまでとこれからの情報
- 連携
市場の均衡を破る。
買い手の数を売り手より増やす仕掛けとして、四つの要因が本書では説明してありますので、あなたの得意な要因を選び、そこで絶対的な地位を築くといいと思います。
それがあなたの武器になり、買い手を集めることができるようになります。
商品をつくるときのアドバイス
ポイント
人は必要なものを買うのではなく欲しいものを買っています。
ですから大切なのは必要性ではありません。
欲しいと言う感情が、絶対的な支配力をもっているのです。
何が求められているかを割り出し、
それを望みどおりの形で作る。
そして、ほしいと思わせる言葉で説明する。
必要性は、そこに混ぜ込むだけでいい。
売り手市場に必要なもの
あなただけの市場を作り出すために、あなたの哲学を伝えることが大事です。
明確なあなたの哲学を発信すると、あなたを否定する人も出てきますが、受け入れてくれる人だけを相手にすればいいのです。
例えば、加工食品はよくないという哲学の人がいて、それだと食べる者がなくなると否定する人がいる。
ファンが増える一方で、面倒な反対派も増えますが、ほかと同じことをやったのでは、同じ結果にしかなりませんよね。
巨万の富を得ている投資家のウォーレン・バフェットは、独自の投資哲学を持っていますが、支持する人もいれば違う人もいます。
自分なりの哲学は、みんなに受け入れてもらう必要はなく、一部に支持されればいいのです。
そのためには、自分の使命だと確信しているものが、明確であるほど、売り手市場に近づくと著者はいいます。
競合相手と差別化できなかったら、価格競争に逆戻りするしかありません。
目次
はじめに
行列を作るレストランの秘密
第1部 売り手市場になるための基本
- 原則1 価格は需要と供給で決まる
-「売り手市場になる」とは、どういうことか? - 原則2 市場から独立せよ
-「魅力的なファンを集めてあなたの市場を作ろう - 原則3 市場の均衡を破る4つの要素
-イノベーション、人間関係、利便性、価格 - 原則4 購買行動が買い手を作る
-群れが動くのは群れが動いた時である - 原則5 他人と違って構わない
-あなたの信者に向けて発信する - 原則6 価値はエコシステムの中で生まれる
-混沌を秩序に変え、華麗に操ろう - 原則7 「飛び抜けていること」に勝るものなし
-一番に名前があがるブランド作り
第2部 キャンペーン主導型メソッド
-原則を戦略へ落とし込む
原則から戦略へ
キャンペーン主導型企業のメソッド
- フェーズ1 キャンペーンの計画を立てる
-キャパシティー、ターゲット顧客、提供のタイミングを知る - フェーズ2 万全の下準備
-売り手市場になるための土台を築く - フェーズ3 キャパシティーの解放
-盛り上がりをコントロールするには - フェーズ4 飛び抜けるために
-あらゆるタッチポイントを見直そう - フェーズ5 ストーリー、数、インサイト
-キャンペーン成功を祝福し、もっといい提供方法を探す
第3部 クレイジーな時代、チーム作り、
そしてあなた
パドリングの時代
全力で変化の大波に乗る
- シフト1 3つのゲーム
-負け戦ゲーム、人生満喫ゲーム、成績追求ゲーム - シフト2 キャンペーン主導型チーム作り
-全員で、飛び抜けたビジネスへ改善し、売り手市場を作り出す
特別なアイデア-最後までカットするか悩んだ秘密の一手
新しい考えが得られたこと
当たり前の無難な路線を歩んで、みんなを喜ばせようとしても、得られるものは何もないことは分かります。
ではどうやってそれを解決するのか。
新しいビジネスモデルは、実にシンプルでやり方を少し変えるだけで済むということです。
情報を無料または安価で手放し、その実践の手助けに料金を貸すというモデル。
あなたの責任が増え、かつクライアントの労力が減るほど、価値が高くなると言うことです。
今では情報よりも実践の方が価値を持っています。
そのことはいつも意識しておかなければいけません。
私は、この部分でアイデアがたくさん生まれました。
(より詳しくは、89ページからオススメです。)
今ではもう通用しない、古いルールを持った古いゲームをプレイするのか。それとも新しいルールを持った新しいゲームをプレイして生きたいように生きるのか。
それを決めるのはあなたです。
追記
人は群れで動きたがります。
みんなが買っているものが、いいものだと思ってしまうのです。
人は、他人が売りたがる商品は買わない。
人は他人が買いたがるものを買う。
売り込みの必死さが増すほど潜在顧客は、あんなに必死なのは、何か裏があるのではないかと考えるようになります。
押し売りをしないためには、どうすればいいのか。
群れをつくるためにはどうすればいいのか。
市場独占マーケティングが参考になると思います。