著者:小川 仁志 204ページ PHP研究所
あなたの頭に革命を起こす究極の知のノウハウ
こんな風に思っていたら
- 誰も気づいていない見方が、できるようになりたい
- 思考力を身につけ、頭の良くなる勉強方法が知りたい
- 人を引き付ける文章力を身につけたい
AIと勝負しなければならないこの時代に、これまでの知的生産術を超える必要が出てきた、というのが本書のテーマになっています。
と、ここまで読んで、やめようかなと思ったら、ちょっと待ったー!です。
あとからどんどん面白くなります。
これまでの知的生産術を超えるために一体何ができるのか?ってことで、一人ひとりの人間のポテンシャルを最大化することを上げています。(人の可能性ですね)
思考するという点において、人間には、まだ無限のポテンシャルがあるということです。
ですから、知的生産力をアップするためには哲学が有効で、それをベースに、読み、書き、学ぶことで、もっと頭が良い人間になれるのだと書かれているんです。
哲学は究極の知的生産術
哲学の定義
物事の本質を探求する営み
考えることによって、物事の本当の意味を知る。
より良い知的生産をするためには、物事の意味をよく知る必要があるといいます。
そして哲学は、物事の意味をきちんと知るための方法になっているのです。
考えるだけではダメなの?
よく考えればいいだけでしょと思いますが、「考える」と、「哲学する」の違いがあります。
何かの情報を手に入れると、脳は考えるのですが、それは情報の整理をしているのです。
そして創造をする。
ここまでは同じで、哲学は、問いに対する答えが出るまで、あらゆる角度から徹底的に考え、かつその結果自分が創造した答えを出すことにあります。
哲学は新たな概念の創造というわけです。
あなたの言葉で、物事の意味を確定していく作業が哲学です。
ですから世界の人の数だけ、異なった考えがあったりします。
哲学するための具体的な方法
思考の探索にはツールが必要不可欠で、そのツールが、質問をするということだと著者はいいます。
では、どんな質問をすればいいのか。
ポイント
変な質問をする。
変なほどいいといいます。
1+1は幸せですか?とか。
なぜ、変な質問をする必要があるのかは、本書「超・知的生産術 頭がいい人の「読み方、書き方、学び方」」で解説されています。
あなたは、変な質問、意外性のある質問をすることによって、これまで気づいていなかった見方をすることができるようになります。
哲学においては、きちんと答えが出せるかどうかは質問次第だということです。
大量の質問によって、複数の視点から見るとより、本質が描写できるということです。
あなたの頭を鍛える思考実験
どこかで聞いたことがあるかもしれませんが、思考実験の例として、トロッコ問題が出てきます。
あなたはトロッコ列車の運転手だとします。前には5人の作業員がいるのですが、ブレーキがききません。ふと右を見ると待避線が。ハンドルをきれば、そっちに行けます。ただし、そこには歩行者が1人……。さて、あなたならどうしますか?
のような論理的思考を鍛えるための訓練など、もっと複雑にして頭を鍛えたりすることもできるようになります。
超一流の哲学者たちの勉強法
知的生産はアウトプットで、そのためにインプットする勉強が必要不可欠です。
できるだけ質のいいインプットをするため、著者は歴史上の哲学者たちの勉強法をおすすめしています。
デカルト、カント、ヘーゲル、ニーチェ、サルトル、デリダという超一流の哲学者たちの伝記をひもとき、彼らの思考の秘密を解説しています。
哲学、哲学と、ここまで聞くと難しそうな感じしますよね。
私も、始め読むのやめようかと思ったのですが、あれ?って感じでした。
例えば、デカルトの思考の秘密ですが、自分自身に問いかける勉強法と著者はいっています。
私たちは勉強する際、すぐどこかに答えはないかと自分の外を探し始めます。でも、本に書いてあることや、ましてインターネットに書いてあることなどは、いずれも疑わしいものばかりです。だからそれを鵜呑みにしていてはいけないのです。
自分自身に問うてみることが大事ってことです。
最後は自分で答えを出さなければいけない。
これって聞いてみると、意外と普通な感じしませんか?
何も難しくないですよね。
そういった超一流の哲学者たちの思考、勉強法が分かるようになります。
どういったことを考えていたのか、どんな行動をとっていたのか。
散歩するとか、誰かと食事するとか、映画見るとか、さまざまな行動を勉強に活かすことこともできるってことが学べます。
ようするにどんな方法であれ、自分の頭で考えて答えを出すことが大事なんです。
ポイント
それが型破りな方法でも、なんでもよくて、こうじゃないとダメなんてことも無く、自分にあう、苦なくできる勉強法を確立すればいいのです。
歴史上の哲学者たちは、みんな思考の達人であり、思考は勉強の根幹です。
超一流の哲学者たちの勉強法を真似ることで、思考が上達し、知的生産力が向上しますよってことです。
各章のまとめを読むだけでもいいと思いますし、まとめで気になった部分は、詳しいやり方も書かれているので、前に戻って読むのもいいと思います。
勉強は無限に人を成長させる。
勉強って聞くと考えるだけで嫌なイメージがあると思いますが、考え方一つで楽しくする方法も解説されています。
勉強はすぐ疲れるし、やりたくない人が多いと思います。
しかもその嫌なことから逃れるためなら、さまざまな言い訳をして、やらない理由、やれない理由を考えると思います。
ですが、遊びだったらどうでしょう?
遊びは、何時間でも苦なくすることができますよね。
例え疲れていたとしても、その疲れすら感じていないかもしれません。
勉強をあなたの好きなことに関連付けることで、勉強を心地よいマッサージのように変えてあげるのも、また思考ってことです。
勉強の場合は、無理やりマインドを変えなければいけないようなこともないです。
なぜなら、あなたの役に立つからです。
勉強は無限に人を成長させることができるツールなので、まず損しません。
慣れてしまうと歯磨きと同じ
何でもそうですが、始めは辛い時期があることを知っていますよね。
自転車だって転んで痛い思いをしながら乗れるようになったはずです。
だけど、それが意識すらすることなく、乗れるようになります。
料理だってそうですよね。
仕事も、スポーツもゲームも。
うまくなるまでの間はイライラしたりするわけです。
結局、勉強も同じ
始めは面倒だし、できない、理解できないでイライラしたりすることもあります。
でも、勉強することが当たり前になったら?
始めの頃のように苦痛を感じるでしょうか?
きっと感じないですよね。
楽にできると思います。
歯磨きと同じです。
しかも、勉強の場合、確実にあなたの役に立つのです。
役に立たなかったら、苦痛以外の何ものでもないですが、役に立ってしまうんですよね。
こうやって文字を読めるのも、人と話ができるのも勉強の賜物なんですけど、それを忘れがちです。
あなたの知的生産力を上げてしまう学びを得たいなら↓
追記
本書の中で書かれている、本の使い方として面白いのは、わかるところだけ読むということです。
情報を得るというのが目的ならそれで十分でしょっていうことです。
本の使い方は人それぞれ、この読み方が絶対なんて存在しません。