著者:苫米地 英人 207ページ KADOKAWA
思考停止は奴隷への第一歩
こんな風に思っていたら
- 知識を手に入れる一番いい方法が知りたい
- 成績優秀な超できる人は、何が違うのか知りたい
- 奴隷から抜け出したい
本書は、思考停止している状態から、抜け出すための方法を教えてくれます。
思考停止というのは、自分の頭で考えていないということです。
そんなことはないと思っていたり、それの何が問題なのか?と思うかもしれませんが、ほとんどの人が思考停止状態っぽいですし、思考停止は奴隷状態といっても過言ではないことが分かります。
奴隷の人生
自分の頭で考えられないからって、何が問題なの?って思う人もいるかもしれません。
ですが、自分の頭で考えないということは、奴隷の人生を歩んでいることになるということを解説してくれています。
誰かの考えた通りに動いたり、誰かの考えを自分でよく吟味もせず、そのまま受け入れているとしたら、それはまさに奴隷の人生ですよねってことです。
自分の意思ではなく、他人の意思で動かされているわけですから。
それでもいいという考えでないのなら、思考停止という病に書かれていることは有益です。
自分は思考停止なんてしていない?
自ら考えることをやめている人は、思いの外たくさんいて、主にビジネスパーソンが思考停止に陥っていると著者はいいます。
自分に限ってそんなことはないと思っていると、実は思考停止していた…なんてことがあります。
私もその1人ですが。
主にビジネスパーソンな理由
サラリーマンになると、ほとんど自分の頭で考えることがなくなると指摘しています。
それはなぜかといいますと、クリエイティブ思考を求められないのが理由みたいです。
入社1年目はひたすら先輩の言うことを聞くことになります。
そして基本的なサポートや、会社のやり方を覚えさせられ、3年もあればその会社の慣習に染められて、洗脳されるということですね。
入社当時はやる気に満ちていても、気づけば言われたことしかやらないようになってしまっている。
身に覚えあり過ぎますよね。
そうやって過ごしていると、考えないクセをつけることになってしまうということです。
工夫や提案をして、会社や業界を変えようと思わなくなり、言われたとおりにやるだけになるので、思考停止状態の完成です。
仕事でも、人生においても自分で考えることは大事ですから、人生の大半をしめている仕事で、頭を使っていない思考停止状態では、うまくいかなくなるのは当然のことなのだと思います。
まだそのことに気づけたらいいのですが、思考停止していることにすら、気付けていないのは怖いことですよね。
自分の頭で考えている人と、考えていない人の違い
自分の頭で考えている人は、解決策、新しい企画やマーケティング、売上アップ、仕事の効率化などを考えて、提案、実践し、結果に繋げている。
自分の頭で考えていない人は、何度も同じ間違いを繰り返す。
なぜ、自分で考えられないのか?の問いに、著者は、端的に言えばバカだからと言っています。
ちょっと凹みますが、簡単にいうとそういうことなんですよね。
ですが、自分で考えることは誰にでもできることですから、すぐにでも抜け出すことができるようになりますので安心してください。
自分の頭で考える力をつければ、奴隷から抜け出すことに加えて、バカからの卒業です。
本書での思考とは?
思考といっても2つの定義があり、物理的な面ではなく自ら考える機能のことをいっています。
思考するの2つの定義
- 物理的な脳の活動
- 創造的な問題解決活動
1の場合は、常に脳は情報処理をしているので、思考停止状態とはいえませんが、この本で指摘している内容ではありません。
2の場合は、クリエイティブな思考のことを言っていて、分析する、意思決定する、問題を解決する、仮説をつくるといったそれらを、放棄していることを思考停止といっています。
なぜ思考停止しているのか?
なぜ思考停止するのか3つの理由
- 前例主義
- 知識不足
- ゴールがない
この3つが、思考停止を招いている原因だといっているのですが、その中でも知識不足に関しては分かりやすいかと思います。
絶対的な知識量の不足
大前提
- 脳は知っているものしか認識できない
- 知識があっても重要だと思わないと認識しない
- 知識がないとスコトーマだらけ
知識がなさすぎたり、重要だと思えていないものが多かったりすると、せっかくのチャンスがたとえ目の前にあっても、見えていないということになります。
それに知識がないがために、考えたり判断する材料がないので、思考停止になりやすいんですね。
知識は、本が一番!?
知識を手に入れる1番いい方法は、本を読むことだといいます。
短時間で、すごい人達の知識を得られる方法は、間違いなく本だけだと言い切ります。
誰かに話しを聞くのは、大量に行うのも限界があるので、本で知識を得る方が効率もいいということです。
ビジネスは、知識量がモノをいう
ビジネスをしている時、知識量が結果につながります。
人間の脳はフレームで認識しているので、何をすればどうなるのか、問題はどうすれば解決できるのか、知識があれば答えは出るのです。
ようするに、人間は知っていることからしか判断できないということですね。
意思決定できないすべての問題は、知識がないことです。
自分で自分の人生を切り開くのも知識が必要
誰かに何かを決めてもらったり、誰かの意見がないと動けないのであれば、その価値観を受け入れるしかなくなります。
- いい大学に行きなさい?
- 大企業に入りなさい?
- 転職はよくない?
こういった誰かの意見に左右されて、自分の頭で考えずに従うだけなら、他人に自分の人生を委ねていることと同じではありませんか?
自分がどういう勉強をするのか、将来何になりたいのか、今何をしなければならないのか、自分の意思で決めることができるようになるためにも知識が必要になります。
思考できるのは人間だけで、誰でもできる
誰でも思考することができるのに、それを止めておくことは、進化が止まった人だといっています。
サラリーマンは、群れに合わせて行動し、みんなで生き残るといった安全を取りたがります。
ですが個人としては、自由を奪われ進化の可能性を放棄している行動だと著者はいいます。
せっかく自分で考えられる頭があって、自分で考えられる自由があるのに、それを放棄しているのが、自分自身だったってことに気づくことが、まず大事ですね。
まとめ
なぜゴールが必要なのか?
自分で考える技術を身につけるにはどうすればいいのか?
あなたがどれだけ社会や周りに、考え方を押し付けられているのか、この本を読むと知ることになります。
今までの自分の行動を振り返ってゾッとしてしまう反面、今、知れて良かったと思えるのではないかと思います。
他人から植え付けられた常識から、抜け出すためにも知ることは大事です。
知ったことで、自分の頭で考えて、対策が取れるようになると思います。
このまま知らないことで、誰かの人生を生きていくのか、それともそこから抜け出すかは、あなたの選択次第ですね。
電子書籍で読むならKindle Unlimitedがおすすめです。
追記
思考停止しないためには、問題意識や仮設を常に頭に入れて生活をすることが大事です。
そのために、ゴールをつくって知識量を圧倒的にあげましょうってことです。