著者:ダン・ケネディ、ジェイソン・マーズ 311ページ ダイレクト出版
誰も言わなかったお金儲けのツボとは
こんな風に思っていたら
- 価格で勝てない
- もっと安くしないと売れない
- ライバル企業に勝つには、どうすればいいのか
- 利益を増やすためには、何をすればいい?
この問題は、世界屈指の億万長者メーカー、ダン・ケネディが語る価格戦略で、すべて解決できます。
本書は、価格をどうやったら下げることが出来るだろうか、どうやってライバルを価格で圧倒できるだろうかといった内容ではありません。
そもそも価格競争で勝たなければいけないのか?と言う事を考えさせられる内容です。
- なぜ価格を安くしないと買ってもらえないと思っているのか。
- なぜ安ければ買ってもらえると思っているのか。
この世界一ずる賢い価格戦略を手に取って開いてみると、価格に関して、不毛な考え方をしている企業が大多数なことに気付くと思います。
そして自分も同じ間違いを犯していることに。
大多数から抜け出して最大限の利益を得たいなら、考え方を変えなければいけません。
本書「世界一ずる賢い価格戦略」は、そんなあなたの不毛な考えを崩し、新たな価値観を提供してくれる1冊になると思います。
価格競争は勝ち目のない不毛な争い
- 経営者たちは、日々、ライバルより1円でも安く商品やサービスを
提供するため、値下げに励む。 - ライバルを恐れる気持ちが、大切な経営判断を鈍らせる。
- 経営者たちは、市場から圧力がかかっていないにもかかわらず、恐怖心
に基づいた判断を吟味することなく、値下げに踏み切ってしまう。 - 営業も同じで価格の話となると、しどろもどろになり、
冷や汗をかいてしまう。 - 目の前の現実ではなく、
価格に対する自らの恐怖心に脅かされている。
ビジネスにおいても、
成功への第一歩は、価格戦略から始まる
「ビジネスにおける全ての要素の、一番のもとになっているのは価格だ」と著者はいいます。
価格戦略が1番重要で、成功するかどうかは、値決めを行った時点ですでに決まっていると。
価格戦略で失敗してしまう背景には、
ポイント
- 業界の常識とか何らかの「基準」にとらわれている。
- 競合他社の価格を怖がりすぎている。
- 価格しか見ない顧客を取り込もうとしている。
- 「この値段でないと買ってもらえない」と初めから決めつけている。
- どんぐりの背比べのような価格競争から抜け出せていない。
- 他社との差別化が図れていない。
- 顧客に「高くても買いたい」と思わせるような付加価値が提供できてい
ない。 - 経営数学を知らない、または正しく理解できていない。
- 自分にもビジネスにも自信がない。「
もっとできるはず」と言う気持ちが持てていない。
これらの共通点として具体的な戦略ではなく個人の考えに基づいて
価格戦略として、
あなたが自営業や経営者、何らかの専門家であれば、自分で自分に
ですから給料の額というのは、
価格戦略は、あなたのお金や富、
値引きの弊害
値引きをすることで商品は本来の価値を失い、
こちらが下げると、相手も下げる。
そうやって、利益の出ない泥沼の価格競争に自ら足を踏み入れていきます。
気づいた時には、商品の価値を下げているので、価格を上げることもできずに、消耗していくだけになってしまいます。
値引きとは価値の破壊をもたらすものだということです。
質の良くない客
でもその一方で、
そんな利点もあるのですが、値下げをすると、一緒に質の良くない客がついてきます。
経営者の大半は、値引きはあまりにも簡単に、深く考えもせずできるので、
お客をもたらしてくれると言う嬉しい側面だけを見て、
常連客の不満足
しかも値引きをすることで、逆に常連客の満足度を落としてしまう場合もあります。
値下げ前の商品を買ったのが、つい最近のことであればなおさら、
満足度を下げないためには
売り手は値下げに関して、
ネガティブなイメージをほとんど与えない、そして、こちらのメリットになる値下げ、早期特典やまとめ買い、
値下げとは適切な価格で商品を売るための1つの方法でもありますので。
〇価値の見返りが期待できない場合には、
それと、値下げや割引をするより、もっと良い方法も本書「世界一ずる賢い価格戦略」で学べます。
億万長者になるための秘訣
顧客を一人残らず相手にしようと考えていませんか?
ポイント
見込み客の中から本当の顧客を見つける。
すべての人を相手にする必要は、ないということです。
75ページからが参考になります。
無料戦略
無料戦略に対抗することを可能にするやり方は目からうろこです。
世の中、やっぱりただより高いものはないと言うことです。
どんな無料にも何らかの代償がつきものである。
その代償が買い手の知るところとなれば、いくら無料でもそんな代償
値下げするくらいなら、戦う場所を変える
価格とは、
例えば、高級時計が1万円で販売されていたら、疑いませんか?
価格は、その商品のもつ価値によって、安ければいいというものではありません。
ですから、価格で勝負しなければいけないと思っているのは間違いだというこ
「価格が」「価格が」という
価格で悩んでいるなら、ずっとそんな辛い価格競争を続けていくことが嫌だと思っていたら、本書があなたを助けてくれると思います。
価格で勝つことができないから、
優れたポジショニング、効果的なマーケティング、
価格競争をしてしまうのは、価値のある情報を提供することを怠っている売り手が問題という痛いところをつかれるかもしれませんが、あなたを価格の恐怖心や身構える気持ちから解き放つために、必要な学びになると思いますよ。
この価格で勝てるだろうかと思ったら、まず107ページの2行を読みましょう。
本書の目次
本書は、大きく理論編と実践編に分かれています。
Preface 価格、利益、力、富の関係
-この本を読めば億万長者も夢ではないワケ
Part1 世界一ずる賢い価格戦略(理論編)
Chapter1 価格戦略の落とし穴に落っこちるな
Chapter2 その値下げ、ほんとに必要?
Chapter3 その値下げ、見返りはある?
Chapter4 「無料」というガン細胞
Chapter5 さあ、無料との戦いに乗り出そう
Chapter6 「無料」で戦うときの3つのステップ
Chapter7 「ありふれた考え」を捨て去ろう
Chapter8「差別化」の持つ力
Chapter9 BtoBにおける価格戦争-最後に笑うのは誰?
Chapter10 価格と製品の鎖を断ち切る
Chapter11 「買わずして買っている」の持つ力
Chapter12 価格弾力性のヒミツに迫る
Chapter13 効果的な5つの価格提示メソッド
Chapter14 狙うはニッチとサブカルチャー
Chapter15 「連想の原理」が成功を生む
Chapter16 不況という落とし穴から抜け出すために
Part2 世界一ずる賢い価格戦略(実践編)
Chapter17 さあ、実際に値決めをしてみよう
Chapter18 前払い制のすすめ
Chapter19 悪徳まがいの儲け術-こんなのあり?
Chapter20 値下げ中毒社員に気をつけろ!
Chapter21 誰の意見を採用する?-価格戦略の4人の審判
Chapter22 不況下での価格戦略
Part3 世界一ずる賢い価格戦略(サンプル編)
Chapter 23効果的な広告サンプル
- マーズ夫婦に学ぶ、価格戦略の上手なアピール方法とは?
まとめ
価格競争をすることは、勝ち目のない戦略です。
利益を生むための有効なツールとして、値段を活用しなければいけません。
「なぜ安くないと買ってもらえない」と思ってしまうのか?
そんな風に考えていたら、価格への疑念を取り払って、自信と価格戦略に対する正しい知識、創造性を身に付け、
補足
価格以外のところで戦う方法を見つけることが、その他大勢から抜け出す近道です。
自社の商品が価格だけでしか判断されていないなんて、悲しいですからね。
どうやって納価を下げてやろうって考えている仕入れ担当とか特に…