著者:ジェフ・スマート/ランディー・ストリート 243ページ ダイレクト出版
社長の悩みが全て解消する右腕採用力養成講座。
こんな風に思っていたら
- 人材に問題を抱えている
- 良い人材の採用方法がわからない
- 雇用した従業員の作り出す問題で忙殺されている
本書は、アメリカの成功企業が実践する科学的採用法で、あなたのかかえる人材採用問題を解決できるようにした内容になっています。
コスト面でもフリに
間違った雇用により、企業が1年間に無駄にするコストは、1,500,000ドルを超えると言われています。
人材採用を間違えると、何よりも高くつくと言うことです。
あなたのキャリアだけでなく、プライベートにも影響を及ぼします。
でもそれは、本書のシンプルで実用的なメソッドにより防ぐことが可能です。
著者が、12,000件を超えるクライアントの人材判断を下す手伝いを行ってきた中で、雇用のプロセスには特に間違いが起こりやすい要素が4つあることが分かりました。
- 該当の業務には何が必要とされるのかをよく理解していないとき
- 候補者の数が少ないとき
- 同じような候補者の中から最適な人材を選ぶ自信がないとき
- 本当にチームに迎えたい候補者を失ったとき
このようなときに、人材採用に関する間違いは高くつくものだと本書では語られています。
本書で語られるAメソッドを取り入れれば、そのような人材問題を防ぐこともできます。
不適切な人物を雇う10の呪術的採用
あらゆる面で才能にあふれるエグゼクティブたちが、適正人物を採用するのに苦労するのはなぜか?
マネジメントプロセスが研究され体系化されてきたのですが、いまだに採用の良い結果が、生まれていないと言う証拠があるにもかかわらず、自分になじみのある採用方法を、変えようとしていないことが原因です。
良い方法を知らない人にとって見れば、採用プロセスは得体のしれない呪術のように見えるそうです。
不適切な人物を雇ってしまったと思うなら、以下にあげる10の採用方法が原因かもしれません。
芸術評論家、スポンジ、検察官、求婚者、策略家、動物好き、おしゃべり、心理・個性テスター、適性テスター、占い師
(詳しい内容は本書「右腕採用力養成講座」で。あなたも当てはまる内容が高確率であるかもしれません。)
そういった今までの採用方法で、良い人材が得られると思っているから、採用方法を変えないのか、よい採用方法を知らないかのどちらかですね。
今では、そんな採用時の混乱を避けることができるのも事実です。
Aプレイヤーを見つける方法
Aプレイヤーを見つける方法は、最初から基準を高く設定することから始まります。
Aプレイヤーとは、適性のあるスター人材のことを指しています。
上位10%の候補者だけが出せる成果を、少なくとも90%遂行できる候補者のことです。
そのような人材を見つけるのは時間がかかる作業ですが、長い目で見れば多大な時間と資金を削減することができるのはわかると思います。
間違った雇用を解決するAメソッド
Aメソッドは、スコアカード、調達、選定、売り込みの4つからなっています。
ブログでは、スアコアカードについてのみ解説しています↓
スコアカードの3つのカギ
スコアカードが示すものは、そのポジションの「ミッション」、達成しなければいけない「成果」、会社の文化と仕事に適した「能力」の3つです。
スコアカードは、家を建てるときでいうところの設計図ですね。
設計図がないと失敗するので、3つの設計図の元をつくり、それにそった採用をすることで、人材問題を解決できるようにするのです。
ポイント
人材採用で失敗するのは、どんな人材が欲しいのかをきちんと定義できていないことが問題です。
採用における最初の過ちは、雇おうとしている人物に何を成し遂げてほしいのか、雇う側がはっきりと理解できていないことにあります。
その時の状況により雇用の条件は変わってきますので、仕事の内容を吟味して理解しておく必要があります。
スコアカードの1つ目の要素「ミッション」
ミッションはその仕事が何のために存在するのかを指しています。
それを読めば、なぜあなたがそのポジションに人を雇わなければいけないのかを、誰もがすぐに理解できるようになります。
そして一般的な採用の罠の1つ、オールラウンドプレイヤーを雇ってしまうミスを防げます。
オールラウンドプレイヤーは、一見様々なことをうまくこなすことができますし、いろいろな役割を果たすことができますが、最初からそのポジションを正確に定義していたとすればあなたが求めなければいけないものはもっと専門的な能力なはずなのです。
ですから、ミッションをかかげるのは、問題を解決するスペシャリストを見つけるためのものになります。
ニック・チャブラヤ
存在するビジネス上の問題に対し、最適なスキルを持った人材が適時適所にいれば成功できる。
ポジションに空きが出たからといって、そのために古いミッションを繰り返し使う事はできません。
スコアカードは静的なものではなく、常に進化し続けるものでなければいけません。
スコアカードの2つ目の要素「成果」
人がある役割において達成しなければならないものを定義しています。
妥当な範囲内で成果を十分に高く設定しておけば、BまたはCプレイヤーは怖がって近づいてこないといった役割もあります。
通常の仕事のマニュアルみたいな職務明細書ではありません。
なぜならそれは行動しか伝えていないからです。
「成果」に焦点を当てているリストをつくって明確にします。
具体性がやる気を引き起こす
このような具体性が新人たちのやる気を引き起こします。
ポイント
それは何によって評価されるのか、会社や上司がそのポジションに重要だと思う事は何かがよく理解できるからです。
同僚との差をいかにつけるかなどを思案する代わりに、彼らの目の前には、はっきりとした行動計画が示されていることで、仕事をする者にとってみれば制約ではなく解放になると言えます。
スコアカードの3つ目の要素「能力」
スコアカードの能力では、狙った人物がその仕事をどのように達成するかに関して、あなたが期待するものは何かを定義しています。
重要な能力としてのリストを使って面接時のチェックリストにすることもできます。
人材採用の他にも
スコアカードは人材採用だけではなく、今一緒に働いている人に対しても効果的です。
今、何に集中すべきなのか、どれくらい努力しなければいけないのかっていうことが、分かりやすいので個人の年間計画にも使えます。
そして会社業務内容の改善にも活かせるメソッドだと気付けます。
目次
はじめに 最重要の決断
第1章 最大の問題
第2章 スコアカード
第3章 人材の調達
第4章 選び出す
第5章 あらゆる意味で、人は変わらない
第6章 成功の要因
付章 紳士録
Aプレイヤーを確実に選び出す4つの面接法
- スクリーニング面接
- トップグレーディング面接
- フォーカス面接
- リファレンス面接
さらに相手を知るためのシンプルな質問
見えないリスクを見抜く危ない人の癖など、あなたの人を見る能力があがることになるでしょう。
まとめ
採用した人材の良し悪しによって、あなたの仕事が増えることもあれば、減らすことも可能になります。
人材採用を間違えると、コストもそうですが、あなたの時間も無駄に使われることになり、何よりも高くつく場合があります。
正しい人材は、企業にとってあらゆる問題を解決してくれることになりますが、今までの採用方法を続けて解決できますか?
それとも優秀な人材を雇うために、研究され体系化されたメソッドを利用したいなら↓