勉強上手 230ページ 著者:成毛眞
この本は、こんな方にオススメです。
- 勉強のやり方で悩んでいる
- 目標を定めて勉強するのが嫌い
- 興味のない勉強をやめたい
- 目指すべきものが今はないけど、とりあえず勉強している
逆に、受験勉強とかには向かないと思います。
本書で紹介しているのは、
映画が好きなら映画を観ればいい、音楽、ゲーム、マンガ、好きなことをやり続ければいい、テレビをみろとか、ネットをみろ、遊びの延長のような方法ばかりであると書かれています。
資格の勉強も、英会話も、セミナーも、興味がないなら新聞も雑誌も読まなくていい。
そんな著者は、努力が必要な勉強は必要ないと言っています。
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どうでもいいという生き方
「どうでもいいという生き方」にポリシーを持っていると言うから、面白いですよね。
こんなエピソードも書かれてあります。
ある時、上司に、説教されたそうです。
そのなんでもかんでも、どうでもいいやっていう生き方を変えろと。
そこは猛反発した著者の成毛眞氏。
上司と対立しそうになると、説得しようと言う無駄な努力はしないのに、そのポリシーを批判されるのだけは我慢ならなかったみたいです。
普通は、逆なんですけど、普通と逆をするからいいのかもしれませんね。
本書の内容を少し抜粋
せめて支配されない人生を
中高年が若者をダメだダメだと言うのは、その方が安くこき使えるからだろうと言います。
若者にデキる社員になれと説きつつも、実際にデキる社員になられては自分の地位を脅かされる。自分が高給をもらい続けるためには、若者に劣等感を抱かせ…
そのあとはだいたい想像つくかもしれませんが、せめて若者には中高年に完全に支配された人生を送らないよう、本書の勉強法は役に立つと書かれています。
若いころって、まだ何も知りませんので、何かと影響を受けやすいですからね。
学校で、答えを教えてもらってきた中で、社会でそういうものだと教えられたら、考える力を失いかねません。
この本には、そう言った学びもあるので、それもまた勉強できます。
恐怖産業に乗せられるな。
人の不安を煽っているビジネスのことですね。
その中に、自己啓発セミナーや資格ビジネス、英会話スクールなども入っています。
それらが必要な人は、いいと思うのですが、あおり文句といいますか、そういう資格が今後ないとヤバイですよ、みたいなものにだまされるなってことですね。
世の中は、だます人とだまされる人で成り立っているので、疑う目を養うことだってことも本書では語っています。
時代が変わっても学べる
この勉強上手は、2012年に出版された本なので、8年前ですね。(2020年現在)
ですから読み返すと、こんなこともあったなと、昔の振り返りも出来るのですが、それから今の時代はこうなっていると思うと、考えさせられる部分も大いにあります。
待機児童のことも書いてありますが、まだ最近な感じがしていましたけど、この頃から起きていたんですね。
それに情報量の多い時代は、知識は詰め込み式ではなく、その都度調べる方が効率的だから、記憶力ではなく検索力が問われる時代って書かれてあり、今の時代でもまさにそれです。
今も、昔も本質は変わっていません。
時代は変わっても、人はそんなに進化していないですね。
同じことで悩み、同じことで、つまづいたりします。
今読んでも色あせない内容です。
わざわざ苦労を増やしていた!?
ただでさえ人生には苦労が多いのに、嫌いな勉強をして、わざわざ苦労を増やす必要はないだろう。
使わないことって、勉強してもすぐ忘れてしまうからですね。
確かに無駄な時間ですよね。
今は、分からないところが出てきたら、その都度ググって解決できますし、必要になってからでも十分な気がします。
ただこう言った考え方を学んでおけば、無駄に勉強して、焦らなくてすむと思います。
何がビジネスになるか分からない
何でもいいから自分の好きなことは続けていればいい。
今の時代、何がビジネスになるか分からない。
8年前から、こうやって言われていたんですから、今ならなおさらですよね。
遊びがビジネスにつながっている例は、たくさんあります。
これからも、もっと自分の得意分野が、仕事になるでしょうね。
もちろん、行動しないといけませんが、好きなことなので、行動しているなんて、そもそも思わないかもしれませんね。
でもそれをアウトプットしないと、誰にも知られないまま終わってしまいますので、これだけは、外せない部分だと思います。
読んで楽しいから読みやすい
他にも、この本を読めば、自分なりの色々な面での答えが導き出せると思います。
理想に向かって努力するのもやめた方がいい。それはなぜなのか?
モテるオヤジは結局こういうオヤジとか。
勉強法の本は4点がベースになっていて、それさえ分かれば、勉強法の本は必要ないとか。
8つの勉強本の紹介やそのレビューもあり、参考になるので、その本読まなくてもいいんじゃ?…なんて思えるくらいです。それに書評が面白くて笑える部分もあります。(私もその中の何冊かは持っていますが。)
前半、勉強するなと言っておきながら、後半は勉強法を提案していますから、自分でもアマノジャクとは言ってはいますが、至極まっとうです。
勉強するなら、本とネット。
本の内容は忘れてもいいから、質より量だとも言っています。
情報に触れたとき、自分がどう思うか、どう感じるかという感性や思考が大事
私も、そう思っているので、肯定してくれた本だから、買ってしまったというのもありますが、考え方を変えてくれる本は、手に入れて損はないです。